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無題 - YA

2017/06/25 (Sun) 14:50:18

興味深く呼吸生理補足を読みました。

ひとつ、質問ですが、酸素21%通常混合気体でも大気圧露点温度が低い(除湿された気体)
であれば、肺の水蒸気47mmHgが変化し、酸素の吸収が僅かでも高くなるのでしょうか?
回答頂ければ幸いです。

Re: 無題 - 管理人

2017/06/27 (Tue) 16:54:03

YAさん、ご質問頂きありがとうございます


乾燥空気のまま肺胞に吹送した場合、肺胞の酸素分圧は上昇します(約PAO2=150mmHg)。
この状況は、気道挿管や気道切開された人工気道より、加温加湿されない空気を人工呼吸などで吹送された場合に起こりえます。
人工呼吸器のガスはボンベや中央配管からきており、水分はほとんどありません
又、生体では、鼻・口・上気道で加温、加湿されるのですが、
人工気道を介した場合、そこを人工物でショートカットされ、ほぼ加温加湿されずに肺胞にガスが吹送されます。
では、この状態で呼吸を行うとどうなるかというと
気管・気管支の細胞損傷、痰が粘調となり気道閉塞、感染症などが起こりえます。

ですので、乾燥空気を肺胞に吹送した場合、理論上酸素分圧は上昇しますが、
細胞障害や気道閉塞、感染症などで肺炎を引き起こし生体的には良い結果をもたらしません。

又、肺胞酸素分圧が100mmHgが150mmHgに上昇した所で血液中に含まれる酸素の量は、正常な肺であれば変わりません。
それは、血中にある酸素運ぶ細胞である赤血球が、酸素分圧100mmHg以上であれば、酸素を持てる量が100%(酸素分圧150mmHgでも100%)となり、それ以上がらない為です。
そのことについては、下記に簡単に記載しています。
http://www.eonet.ne.jp/~hidarite/ce/kokyuu03.html

長々と書きましたが、
肺は水蒸気圧37℃47mmHgがあって、体へ上手に酸素吸収することが可能となります。

難しく深く書いてしまっているので、わからない点があればご質問ください。

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